舐達麻がBAD HOPへのDis曲 " FEEL OR BEEF BADPOP IS DEAD " をリリース|「RhymeやBeatsの上なら絶対負けない それで良い」

ドラム師匠

毎週100本以上(!)アップされるHIPHOPのMVを厳選し、魅力を伝えます。
49歳 / 2児の父 / 元タワレコ店員 ➡︎ '17年12月〜Twitterで毎日レビューを書き ➡︎ '20年 1000レビュー達成 ➡︎ '23年12月 2000レビューを目指して邁進中!


10月22日、名古屋で開催されたHIPHOPの大型フェスティバル " AH1 " 。この日、話題になったのはライブのカッコ良さではなく、ヘッドライナーだったBAD HOPが機材トラブルのため急遽出演がキャンセルになったということだった。


そして、翌日にはYZERRが、舐達麻のインタビュー中にBADSAIKUSHの胸ぐらを掴み、乱闘騒ぎになった動画が出回る。到底ライブができるような状況ではかったのだ。



怒りの収まらないYZERRはインスタライブにて、事の経緯を延々と語ることになる…


彼の口からは、RYKEYDADDYDIRTY、孫GONG、阿修羅MICの名前は出てきたが、意外なことにBADSAIKUSHについての言及は少なく、当事者にしか分からない感情のやり取りがあったことがうかがえた。




SNSでは様々な憶測が飛び交う中、BADSAIKUSHは沈黙を貫くことになる…


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騒動から40日が経った12月1日、舐達麻から突如新曲がリリースされた。


タイトルは「FEEL OR BEEF BADPOP IS DEAD」


BAD HOPへのDis曲となっている。


舐達麻とBAD HOPは、HIPHOPシーンの中では共に成功者。しかし異なる音楽スタイルと方法論、美学で成り上がってきたため、受け入れられない側面があったのだろう。騒動をきっかけにこれまで感じていたBAD HOPへの不満をぶちまけている。


今回の騒動で、筆者が個人的に問題だと思うのは2つ。


①.YZERRが、不意打ちとも言える形でBADSAIKUSHの胸ぐらをつかんだこと(インタビューされてるってことは、仕事中だよね)


②.騒動のためBAD HOPが出演をキャンセルしたこと。(お金を払い出演を楽しみにしてくれていたリスナーな置いてけぼりだよね。プロとしてどうなんだろう?)


と私と同じように違和感を感じた人は多いはず。それに対して、こんなリリックで答えている。


DELTA9KID

「演技して手を出してすぐ出すケツモチ そこまでがセットだろこれは絵に描いたオチ?」


G-PLANTS

「事実マイク手放し 掴んだのは胸ぐら 歌詞はおろかうやむやに飛ばしてった歌う番」



舐達麻は、お互い音楽家なんだから、SNSで延々と文句を言うのではなくBEEFで、つまり音楽で返せと主張。自分たちは日々、いいものを作るために命を削っているという自負が、ただのDisにとどまらない普遍性のある曲にまで昇華させている。


40日経ってリリースされたこと、YouTubeのみで発表ではなく正式にリリースされたことからも完成度を高めるため時間をかけたことが分かる。


さらに東京ドーム公演を控えたBAD HOPにエール?
とも受け取れるフレーズで終わっているところも度量が広くてカッコいい!


Xでは"これ以上のアンサーソングは作れないだろう"とつぶやいている人が多い。だが、下馬評をひっくり返す曲がBAD HOPからリリースされるかもしれない。そんな期待をしながら、2月19日の東京ドーム公演が終わるまで両グループとも目が離せそうにない。



あるべき形はこう すぐBeefにして曲は非情  
異次元 突き抜け更に浮上
アイツはもう 空の向こう
争いならぶち殺せばゴール
今おれらはまずBeatに問う
ネットに愚痴る事情や苦情なら 仲間と今日 曲を書こう
〜「FEEL OR BEEF BADPOP IS DEAD」のリリックより引用〜















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