$till.J.Cark がNew MV「KAKUSA」を公開|アメリカに身を置くことで、嫌気がさすほどの暗部を映し出す

ドラム師匠

毎週100本以上(!)アップされるHIPHOPのMVを厳選し、魅力を伝えます。
49歳 / 2児の父 / 元タワレコ店員 ➡︎ '17年12月〜Twitterで毎日レビューを書き ➡︎ '20年 1000レビュー達成 ➡︎ '23年12月 2000レビューを目指して邁進中!


$till.J.Carkは、日本人と中国人の間に生まれた1997年産のラッパー。中国 黒龍江省で生まれ1歳で日本へ移住、2019年より音楽活動を開始している。


2022年にロサンゼルスへ留学したのを期に、MCネームを " Carki " から" $till.J.Cark " へ変えて新たなスタートを切る。


今回、紹介するMV「KAKUSA」は、5月1日にリリースされたEP『CHATSWORTH』に収録された曲。YouTubeの概要欄は、曲にまつわるこんなエピソードが書かれている。


少し話をしよう。 
あるホームレスと出会ったんだ 彼はスターバックスの空きカップ片手にチップを要求してきたから、慈悲感情でポッケに入っていたお金を全てそのカップへ捩じ込んだ。
後日、偶然彼を目にした 彼はカップから取り出したお金と引き換えに小さいパケを手にしていた 恐らく、Crackを購入していたのだろう。
与えた"モノ"が彼にとっての”改善”の為では無く、”Drag”へ というのは彼自身の選択である。 しかし、自分が良かれと想いとった行動が その人の”BAD TIME”を長引かせているとしたら。  


好景気が続くアメリカは、企業の革新的なイノベーションが起こる強烈な光がさすと同時に、強烈な影ができる国だ。同じ街でも一本通りが違うだけで裕福層と貧困層がくっきりと分かれる。


$till.J.Carkは、アメリカでの生活にどっぷりと身を置くことで、「寛(くつろ)ぐ際に見えた注射 転がっているの当たり前だ」とストリートから見た暗部を映し出す。


上記のエピソードにあるように、何が正しくて、何が間違いと簡単に結論づけれない問題ばかり。エピソードを伴ったリリックには深みがあり、日本では味わえないヒリついた説得力がある。


"状況に流されることなく、ペンとマイクを持って自分のやるべきことをやる"

そんな強い意志が感じられる。




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