家庭が壊れていく様をリアルに描写|千葉のラッパー ARuM が新曲「KATEI」をリリース

ドラム師匠

毎週100本以上(!)アップされるHIPHOPのMVを厳選し、魅力を伝えます。
49歳 / 2児の父 / 元タワレコ店員 ➡︎ '17年12月〜Twitterで毎日レビューを書き ➡︎ '20年 1000レビュー達成 ➡︎ '23年12月 2000レビューを目指して邁進中!


千葉県柏市のラッパーARuM(アラム)。2021年にバライティーに富んだ1st EP『Fragment』を、2022年にはDrillに振り切った2nd EP『JOBAN』をリリース。2023年にはAbema TV『ラップスタア誕生2023』では3457人→30名まで絞られた "SELECTION CYPHER" まで勝ち進み、確実にキャリアを積み重ねてきた。


そして10月10日、3rd EP『CBKSW』をリリースし、先行してリード曲「KATEI」のMusic Videoが公開された。


タイトルから分かる通り、自分の家庭、特に両親について書いた曲だ。家に帰ってこなくなった父親、精神を病んで自殺を図る母親により、家庭が崩壊していく様を告白する。


HOOKで歌われる「放置されたお皿にコバエがたかる」が、生活が立ち行かなくなった象徴として静かに、そして絶望感をもって描いている。


大人になれば色々な解決策が見つかるのだが、12才の子供には絶望でしかなかっただろう。そこかしこに両親が好きなことが伝わるだけに、親の別れは身が裂かれる思いだったに違いない。


自身も父親のように家に帰らなくなり、母親のように自殺を図るも、HIPHOPと出会うことで痛みをリリックに変換していくようになる。大人になり、ハードな家庭環境ですら感謝しているところが胸を打つ。




記憶を辿り理解する愛情
感謝できる様になった家庭環境
〜「KATEI」のリリックより引用〜





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