心埋まらないまま無情にも加速するビート|ACE COOL が3年ぶりの新曲「虚無主義」をリリース

ドラム師匠

毎週100本以上(!)アップされるHIPHOPのMVを厳選し、魅力を伝えます。
49歳 / 2児の父 / 元タワレコ店員 ➡︎ '17年12月〜Twitterで毎日レビューを書き ➡︎ '20年 1000レビュー達成 ➡︎ '23年12月 2000レビューを目指して邁進中!

2020年4月、アルバム『GUNJO』を発表して以来、目立った活動がなかった広島県呉市出身のラッパー ACE COOL 。2023年、突如 "Red Bull 64 Bars" に出演し、言葉を小刻みな駆け足で走らせる高速ラップを披露。後半には熱を込めて若者への警笛を鳴らすなど、ラップモンスターぶりが健全であることを知らしめた。


そんなACE COOLが、ソロ名義のでの3年ぶりの新曲「虚無主義」を7月15日にリリースした。プロデュースは、yahyelの篠田ミルという異色の顔合わせに驚かされる。


SILENT POETSを彷彿とさせる悲しげな弦楽器の調べ。それを覆う深淵なシンセサウンド。その中でACE COOLは人が行き交う都会の中での孤独をラップする。


正確なタイム感で刻んでいくビートは、徐々に加速。足りないものを探せど見つからないACE COOLの心情はお構いなく、ビートはさらなる加速を続けていく。


無情さを抱えたまま、無重力空間に放り込まれたように時の流れに翻弄される描写が見事。「ただただ生きてく」をどう解釈するか、判断はリスナーに委ねられてる。





0コメント

  • 1000 / 1000