張りつめた心をほぐしてくれる曲  空廻がMV「ゆるむとゆるすは似ていて 」 を公開

ドラム師匠

毎週100本以上(!)アップされるHIPHOPのMVを厳選し、魅力を伝えます。
49歳 / 2児の父 / 元タワレコ店員 ➡︎ '17年12月〜Twitterで毎日レビューを書き ➡︎ '20年 1000レビュー達成 ➡︎ '23年12月 2000レビューを目指して邁進中!

音楽活動をしながら、接骨院の院長 / 治療者としての顔を持つラッパー 空廻(くうかい)。ポエトリーとHIPHOP、レゲエ、歌が絶妙にブレンドされたフローが特徴だ。


この曲では、彼の接骨院での毎日が描かれている。患者さんの体に語りかけ、悪い箇所を見つけては痛みをほぐしていく。優しい語り口調から、患者さんだけでなく、人とどのように向き合っているか容易に想像できる。


あふれる感謝の気持ち。他人に尽くす誠実さ。

しかし同時に感じるストイックさ。


それはいつしか自分を追い詰めていく。


怖かったんだよ。
緩んで自分を許してしまうのが。 
自分に問うよ。 
今目の前にある光を見ようとしないのは 
本当に誠実と呼べるのかい?

〜「ゆるむとゆるすは似ていて」のリリックより引用〜


曲の後半、"君"との関係性が変わることで、徐々に自分を許す過程が描かれる。患者さんを治療するように、自身の気持ちを解いていき、タイトルの言葉につながっていく。


正直に言うと、私はこの曲を聴いて泣いてしまった。自分でも気づかぬ間に気持ちが張り詰めていたみたい。ほぐされ揺れた感情が涙という形でこぼれたのだろう。心に触れられ治療をされた。そんな思いにさせてくれる一曲。




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